投資リスクとのつきあい方〈上〉サイコロで学ぶリスク計算
『投資・今日の一冊』
投資リスクとのつきあい方〈上〉サイコロで学ぶリスク計算
吉本 佳生
おすすめ度: 
発売元: 講談社
ペイオフ制度の解禁や年金制度の改革などにより、個人が自己責任で資産を運用する必要性が高まっているにもかかわらず、株式投資に手を出せない人が多いのではないだろうか。 本書は、株式投資は「リスクをきちんと把握していればうまくつきあうことができる」という考えのもとで、個人投資家が株式投資をする際のリスクの種類と対処法、およびリスク管理をするための簡単なツールを紹介している。 簡単なツールといっても、紹介されているのは金融の現場で用いられているファイナンスのリスクマネジメント論に基づいた本格的なものである。難しい統計用語をいっさい用いずに、サイコロの目を使って確率分布を説明することによって、起こり得るリスク(VAR)の算出方法を読者に理解してもらおうとしている点がユニークである。また、個別銘柄への投資だけではなく複数の株式を組み合わせたポートフォリオの考え方や、損失を生み出している株式をどの時点で売却するかという損切りの基準の設定も詳しく解説されている。さらにこの管理方法を、実際の株式投資に使えるようExcelでの計算手順も示されており、大変親切である。 この1冊で通常の株式投資のリスク管理をほぼ網羅しているので、これから株取引を始める人にはおすすめである。もちろん、すでに株式投資を行っている人にとっても参考になるであろう。なお、本書の下巻『投資リスクとのつきあい方 下』は主に株式のオプションについて扱っている。(戸田啓介)
本当に個人向き?
金融機関でリスク管理の手法として用いられているValue at Risk(VaR)の手法を「個人投資家向けにも最適なリスク管理手法」として紹介している。
本の前半の「投資はハンディキャップつきの賭けである」という考察は、「なぜ優良企業の株が下がり、ダメ企業の株があがることがあるのか」という素朴な疑問を解決してくれます。株式投資というゲームの本質を知るにはよい教材です。
さて、肝心のVaRですが・・・さすがにちょっと個人向きとは言い難いのではないでしょうか。仕事の片手間に投資をしているような個人では、もっと単純な方法(1割下がったら損切りするなど)の方がよい気がします。
ただ、金融機関への就職を目指している学生などにとっては、プロがどのような手法でリスク管理をしているのかという基本を知るのには、非常によい本です。
普段何気なく使っている「リスクとリターン」という言葉の意味が分かるだけでも読む価値はあります。
これでリスクが管理できる?
この本に出ているサイコロVARをソニー株で試してみた。
使った株価は1997年8月?2002年7月。
年間平均収益率を2%と仮定すると、
複利計算で見た、一年間での
確率5/6の最大損失は、-37.56%
確率35/36の最大損失は、-61.79%。
損切りの目安にと著者は述べているが、
ここまで下がる前に損切りしてしまうのが普通なのでは??
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