やっぱりあぶない、投資信託―あなたの「虎の子」の増やし方・使い方
『投資・今日の一冊』
やっぱりあぶない、投資信託―あなたの「虎の子」の増やし方・使い方
水沢 溪
おすすめ度: 
発売元: 三五館
他の書籍とあわせて読むならOK
リスクを理解するには到底適さない本です。ただし投信とて簡単ではない、ということだけは分かるはずです。
本書で取り上げられているほとんどの「危ない」について、具体的なデータや仕組みが記載されていない為、一体何が「やっぱりあぶない」のか理解できませんでした。
本書の利用例としては、投資ブームに乗っかろうとしている、リスクを理解していないお父さん、お母さんに買ってあげるのはいかがでしょうか(あくまで例です)。
仮に本書を購入した際には、2?3冊以上の複数の投資信託関連の投資本と合わせて購入し、内容を比較されることをオススメします。
また、このような投資の本は、筆者がどういう立場の方か確認してから読むべきです(筆者の利益になることばかり書いてある本が多すぎます)。
やたらに不安を煽るだけの本
結論から言えば、「不安を煽るだけの本」ですね。確かに銀行や郵便局といった、元本保証に近い商品しか売っていなかった金融機関が、販売手数料が儲かるからと猫も杓子も投信販売に乗り出し、一方でなんらまともな知識も持たずに勧誘しているのは端で見ていると「寒ーッ」って感じです。
でも、一方で投資信託には元本割れのリスクがあることは口を酸っぱくして広告されていますし、販売手数料は確かに欧米に比べて高いけれど、それにしたってアクティブ型のものだったり、エマージングやグロースのものだけです。パッシブ、インデックスは安いかノーロードのものもあるでしょう。しかも、短期で売買するから高いのであって、投資信託は一旦持ったら数年間はじっと我慢して持ち続けるものです(そのために、どのファンドがよいのか勉強しなければなりません)。10年持てば3%の販売手数料だって年間0.3%です。
もっとひどいのは信託報酬や、投信を売却して利益が出たときの税金まで「不当」であるかのような書き方をしていること。まず運用益に対する課税は今日日、オフショアに預けているものにだってみなし課税をかけていることを考えれば当然でしょう。これが不当だというならば、この水沢某という著者は脱税を薦めているようなものです。
また信託報酬は、投信運用会社が毎日ファンドを運用しているのだから当然です。毎日何を組み入れて、何を売るか。しかも、解約が多いとき、資金流入が多いときで考えることも倍増するのだから。実際にファンドマネージャーに会うと、高い販売手数料を広販会社がとって、自分たちの信託報酬がどんどん減らされてる現状には困惑しています。
実際の投信業界のことも知らずにかかれた、いわゆる「オオカミが来る」というタイプの本で、これを読んでも運用には何の役にも立ちません。
ホイホイ買うもんじゃない
ここ数年、本来リスクの高い投資信託が好成績を残している。
国策とも言える預貯金>投資への転換の流れの中で、銀行、郵便局
まで投信の売り込みに懸命だ。
だが、某大手証券が一兆円だかと銘打って大掛かりに売り出した
ファンドが散々な結果になったのはつい最近のことだ。
いささか否定的な面ばかりあげつらう構成なのは確かだが、
覚悟も知識もないまま、大金をリスクある投資に振り向ける前に、
バブル崩壊時の株や債権、ファンドの動きの歴史を知っておくのは
重要だと思う。
とはいえ、国がデフォルトとか言われても困っちゃうので星三つ(笑)
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